日々台湾茶と戯れ、戯言をつぶやきます

臺灣橙茶 (Brown Tea)

茶葉改良場が生み出した新しいお茶の製造方法
台湾茶産地で調べたり飲んだりしましたが、いまだに自分の中で消化しきれていないお茶です。

2008年発表の「紅烏龍」、2024年発表の「橙茶」
いずれも品種ではなく、お茶の作り方に関する発表です
橙茶は2024年8月に発表され、10月の南投茶博で試飲、茶葉を見てきました時はフーンといった程度の感想

茶壹福

茶壹福

橙茶って?

橙茶の製法は
1.機械摘みした茶葉
2.長時間萎凋・静置(基本48時間、含水率45%とされるので小葉紅茶萎凋に近いのだろう)
3.軽度殺青、揉捻・整形(台湾釜3分殺菁・温度200-250℃(葉温80℃)、従来の望月式揉捻機使用で揉捻・整形)
4.自然乾燥24時間
5.棚乾燥機100℃10分、その後70℃3時間
人手産業の茶産業の省力化と低炭素化を実現した製法です。高齢化、後継者不足に対応した新しい茶農業の提案です。
お茶は白茶に近い独特なフルーティーな香りとまろやかな味わいが特徴といわれています。
既存の製茶機械のまま新しい機械購入せず参入できるのが強みです

改良場による化学分析では、「台湾橙茶」は伝統的な白茶よりも総可溶性物質、総遊離アミノ酸、総還元糖、総ポリフェノールが高く、フローラルでフルーティーな化合物の揮発性成分が著しく高い。このような分析結果が得られたとの発表。下記の特徴がみられる
・クチナシ、野薑花(野生薑の花)、芭樂(グアバ)、ナシ、オリーブ、柑橘類などの花や果実の香りなど多様な香り
・サトウキビ糖、草、ミントの甘みなど非常に多くの味わい

茶壹福

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比賽(コンテスト)

新北市三峽區農會「白美人茶比賽」、主に「青心柑仔種」
桃園市龍潭區農會「雪美人茶比賽」、主に「白鷺種」
高雄市では橙茶が一般の比賽に出品されたという記録が残っています
「六龜山茶」もブランド化を狙っているお茶の一つです

茶壹福

茶壹福

適性茶葉は?

改良場の発表では「青心柑仔、台茶17號、台茶18號、台茶19號、台茶20號、台茶23號及山茶等台灣茶品種」
青心烏龍、青心大冇、大葉烏龍、金萱、翠玉などの優良種に加えて新品種の21號、22號、24號、26號なども可能性が広がると思います。18號、8號などの大葉系も独特な風味が期待できそう。品種の個性を生かしたお茶がいろいろな香り、味を生み出せる意味では楽しさが倍増ですね。日本品種ではどうなるのかも興味あります。

摘採から萎凋までで3日間、乾燥、棚乾燥で1日
最低でも4日間の時間がお茶つくりに必要ですが、1週間くらい時間をやりくりして台湾で製茶してみたいお茶の一つです。
この先、技法を工夫しながら品種に合う製法が生まれてくると思います。白茶とは違う香りと味の世界を「台湾橙茶」が広げられる可能性を感じています。