日々台湾茶と戯れ、戯言をつぶやきます

蜜香紅茶(3)

茶壹福

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紅茶は「殺菁」工程のないお茶

紅茶には「殺菁」という工程がありません。日本茶なら「蒸し」「釜炒り」、烏龍茶なら「殺菁」という釜炒り作業のように、茶葉が持つ酵素を不活性化する作業が欠かせません。これは茶葉の品質を安定させ変質しにくくするためのものです。
紅茶の場合、醗酵終了後ダイレクトに「乾燥」作業に入ります。一般に粗乾燥と本乾燥に分けられ乾燥温度を変えて行います。粗乾燥は茶葉温度を90℃くらいになるように温度設定し、本乾燥は80-85℃になるように温度設定することが多いようです。この時茶葉温度が100℃にならないように設定することが肝要です。

茶壹福

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蜜香紅茶の乾燥作業は独特

蜜香紅茶の乾燥作業は一般の小葉紅茶とは異なり独特です。ノウハウが絡むので詳しく記述することはしませんが、台湾で一般的に行う乾燥とは別物だと言えます。もちろんインド、セイロン、ネパールで行う乾燥方法とも全く違うことだけ書いておきます。

茶壹福

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テイスティング

乾燥が終わった茶葉はテイスティングを行い品質チェックします。同じ茶畑でも東西南北場所が違うと香りの違うお茶になります。台湾紅茶の場合、インドなどと違い小ロットで作られるため品質チェックは欠かせません。
蜜香紅茶の場合、「蜜蜜香」「花蜜香」「果蜜香」などといわれる香りがあります。当然これらが組み合わさった香りであり、香り命の蜜香紅茶ではこの見極めは大切な作業となります。さらに茶葉の品種が持つ「品種香」が組み合わさるので香りは無限です。

茶壹福

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蜜香紅茶に適した品種

蜜香紅茶に用いられる品種はたくさんあります
・大葉烏龍種
・青心烏龍種
・金萱種(台茶12號)
・翠玉種(台茶13號)
・迎香種(台茶20號)
など、ほかにも多くに品種が用いられてます。花蓮瑞穂では大葉烏龍種で作られた蜜香紅茶が主流。この品種は近年衰退し、商業栽培している地区は花蓮瑞穂と文山坪林くらい、ほかの地域ではわずかに見かける程度です。青心烏龍種や金萱種からも蜜香紅茶は作られますが、高品質なものの割合は非常に低いと言わざるを得ません。

茶壹福

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蜜香紅茶に適さない品種

お茶の害虫「ウンカ」はどのような茶葉にも害を及ぼしウンカ芽が作られます。しかし「紅玉種」(台茶18號)は蜜香紅茶の肝である蜜香が出にくい性質の茶葉です。相当な被害を受けた茶葉で蜜香紅茶を作ると「蜜香」ならず「奶香」が感じられる不思議なお茶になります。これはこれでおいしいお茶なのですが「蜜香紅茶」の香りではないので不向きな品種だと言えると思います。
蜜香紅茶紅玉種は奶香のある紅茶、このような香りを感じたらウンカ芽が入っているのだと思ってください。
また新品種の「山蘊」(台茶24號)は台湾品種の中で最もカフェイン含有量が少ない茶葉として有名ですが、この茶葉も独特な蜜香が出にくい品種だと言えます。まだまだ試していない茶葉もあるので向き不向きは徐々に明らかになると思います。